4つは「料金」、「機能」、「操作性」、「メンテンス」になるですが、「メンテナンス」が見落としがちになっています。
中長期的に利用する場合、メンテナンスの対応により、使い勝手が大きく影響しますので、判断材料の1つとして、検討しておきましょう!
メンテナンス
最初に見落とされがちのメンテナンスについて。
導入時には『料金』と『機能』と『操作性』に重点が置いて検討されますが、導入後はシステムを最適化、最新化の維持=メンテナンスが重要になります。
メンテナンス体制は代理店システムのビジネスモデルに大きく影響をするのですが、
①「大手のCRMをベースとした保険代理店システム」 or 「独自に開発された保険代理店システム」
②「導入時は最新化、以降は自前でメンテナンス」 or 「導入後も継続メンテナンス」
が検討のポイントで、どれを選ぶかでメンテナンス体制(料金、保険業法の知識)が変わってきます。
①「大手のCRMをベースとした保険代理店システム」 or 「独自に開発された保険代理店システム」
①は主に、「大手のCRMをベースとした保険代理店システム」or「独自に開発された保険代理店システム」かの検討です。
「大手のCRMをベースとした保険代理店システム」は、月額費用は大手CRM会社に支払いますので、保険代理店システムの提供元は保守やカスタマイズで収益を上げる必要があります。
そのためカスタマイズ費用が高額であり、さらに第三者のシステム会社がメンテナンスを行う場合、保険業界について知識が足りず、十分なメンテナンスがされない場合があります。
一方で、独自開発された代理店システムは、システム提供およびメンテナンスを自社で行いますので、システム利用料で収益を上げていますし、保険業法には精通していますので、対応は信頼できます。
システム提供元 (月額費用の支払先) | メンテナンス | |
---|---|---|
大手のCRMをベースとした保険代理店システム | 大手CRM会社 | 保険代理店提供会社 or第三者のシステム会社 →高い、保険業法に疎い |
独自に開発された保険代理店システム | 保険代理店システム会社 | 保険代理店システム会社 →保険業法に詳しい |
②「導入時は最新化、以降は自前でメンテナンス」 or 「導入後も継続メンテナンス」
大手CRMをベースとした保険代理店システムは、保険代理店システムの提供元から導入時点の最新のコピーをもらう形で利用をすることになります。
そのため、導入後は保険代理店システムの提供元の手を離れ、自分たちでメンテナンスをしていく必要があります。
また独自に開発された保険代理店システムでも同様に、導入時点では最新であるものの、それ以降は自分たちでメンテナンスをしていく必要があるものもあります。
一方で、メンテナンス付きシステムは、業法改正による項目の改修・追加、比較推奨の保険商品の登録などのメンテナンスを月額費用で対応してくれます。
導入時 | 導入後 | |
---|---|---|
多数のシステム | 導入時点の最新のもの | 追加費用を払ってメンテナンス 導入後は自身でメンテナンスまたは個別費用を払ってメンテナンス |
メンテナンス付きシステム | 導入時点の最新のもの | 月額費用内でメンテナンス 業法改正による項目の改修・追加、比較推奨の保険商品の登録などメンテナンスを月額費用で対応 |
料金(月額費用、初期費用、カスタマイズ費用)
月額費用は分かり易いので、月額費用/人×利用人数で比較すれば良いと思います。
更に『初期費用』や『カスタマイズ費用』はシステム会社に相談してみないと分からないというのが普通だと思います。
初期費用無料の場合は、月額費用で回収することになるでしょうし、月額費用が発生しても1回だけで良ければ有償でも良いかもしれません。
そのあたりを総合的に判断する必要があります。
機能
機能は、まずは言うまでもなく『必要な機能を網羅しているか?』が重要になります。
そのうえで判断ポイントは
①使わない機能が多すぎないか?
②70点~80点であれば合格点
などがあります。
システム会社の悪い点で、『ユーザーニーズを度外視して機能を作ってしまう(高機能炊飯器のように)』『悪い意味でユーザーニーズに応え、色々作って、使いづらくなる』点があります。
使わない機能が目に見える形であると使い勝手に影響しますし、その使わない機能の開発・維持のために月額費用を払っていることにもなります。
また、『当社にあったら良いなという機能』は他社にとっては不要な機能であり、他社の『あったら良いなという機能』は当社には不要な機能かもしれません。
自社専用ではありませんので、70点~80点であれば合格点と判断することが、費用や機能のバランスから良いと思われます。
操作性
操作性は画面のシンプルさ、分かり易さです。
その中で判断のポイントは
①項目の配置と、項目数
②画面遷移
項目の配置と項目数は、項目の種類で分類され、必要十分な項目数であることです。
また画面遷移が複雑で、どこに何があるか分からないとならないように、メニューと各一覧と詳細画面が分かり易く遷移するように設計されたシステムがよいと思われます。