保険代理店の皆様がご利用の共同ゲートウェイですが、知る人は知るのでしょうか、一般的には不明点が多く、若いソリシタもよく分からず、聞き先がないというケースが多いのではないでしょうか。
ここでは、当社が得た共同ゲートウェイについて情報共有をさせて頂きます。
共同ゲートウェイの概要
2000年ごろ、NTTデータが、それまでバラバラであった各保険会社の情報を共通化して、保険代理店に提供するサービスが共同ゲートウェイの始まりです。
現在の共同ゲートウェイの機能は2つあり、
①(ファイル転送)各保険会社の契約情報や手数料などのデータを共通フォーマットで提供をするサービスです。
②(シングルサインオン)共同ゲートウェイに一度ログインすることで、各保険会社のサイトではログイン手続きなしで、ログインが可能
が可能になります。
また、保険会社、保険種目、保険種類など、それぞれコードで表示されていますので、保険代理店システムでは、それを文字(保険会社名や種目名など)に変換しています。
問題点
問題点として、当初取り決めをして共通ルール化したはずですが、例えば募集人コードや新規・継続など情報が抜けていることも多数。手数料ファイルはもはやルールはなく、各社バラバラになっており、そのしわ寄せは代理店側にきています。
共同ゲートウェイ自体は20年以上経過したシステムで古さを感じますが、それを刷新する動きはいまのところ見られず、この先何年かは、このしくみが継続されるものと思われます。
共同ゲートウェイの使い方
(シングルサインオン)
NTTデータの開発した共同ゲートウェイのWebページがあり、そちらから利用します。
多くの方はシングルサインオンの機能を使い、各保険会社のサイトにログインするのに使っています。
あくまでログインを一括でできるサービスなので、その後は各保険会社のサービスになります。
(ファイル転送)
このファイル転送のサービスが、保険代理店システムに契約データなどを取り込むために必要な機能となります。
共同ゲートウェイからの契約データなどの取得方法は大きく2つあり、
①共同ゲートウェイから直接取得
②東京海上のTNET、三井住友のMS1(ISS)経由で取得
があります。
①共同ゲートウェイから直接取得
共同ゲートウェイから取得する方法は、結論はオススメではありません。
共同ゲートウェイで取得するにはその名の通り、「ファイル転送サービス」というもので、「トレイ」という保管場所に各保険会社の契約データをまとめたファイルを保管してくれます。
問題は、期間の指定ができず、前回のファイル転送日以降の分しかできず、同期間のものを再度転送することができません。
またファイル形式もDATで、COBOLと言う古いプログラミング言語で書かれ、最近の若手エンジニアでは分からない状況です。
②東京海上のTNET、三井住友のMS1(ISS)経由で取得
現状、一般的になっているのがTNETやMS1経由で取得する方法です。
損保ジャパンのSJネットやAIGのシステムでも取得は可能です。
例えばTNETやMS1の場合、どちらも取得したい契約の期間や種別を選択してダウンロードすることができます。
ダウンロードしたファルはCSVです。
期間の選択ができますので、過去に遡ったり、任意の期間を選択できます。
保険代理店システムはこららのTNETやMS1からダウンロードしたCSVのファイルが取込できるようになっていますので、東京海上(あんしん生命含む)や三井住友海上(あいおい生命含む)の代理店をやっていれば、こちらを選択してほしいと思います。
尚、AIGのシステムからダウンロードしたファイルはコード形式(例えば、保険種目:生命保険=AA)でなく、文字列となっており、代理店システムに取り組むのは最適ではないため、できればTNETやMS1がおすすめです。
共同ゲートウェイに関するQ&A
共同ゲートウェイは誰に依頼すれば、使えるようになりますか?
保険会社のソリシタ経由で依頼してください。
若手のソリシタだと不慣れな場合がありますが、なんとかなります。
申請には、各保険会社にファイル転送の依頼をすることになりますので、乗り合っている保険会社の数だけ申請書を書く必要があります。
代申の保険会社以外でも依頼できますか?
はい、できます。
契約件数が少ないと嫌がられる可能性はありますが、できます。
東京海上や三井住友が代申でないが、TNETやMS1経由で共同ゲートウェイを利用している事例は多数あります。
利用開始までにどれくらいの期間が掛かりますか?
約3か月かかります。
申請書を受理し、各保険会社に依頼し、NTTデータが処理をするため少し時間を要します。
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